第1回知財人財育成研究分科会<キックオフ> January 27, 2007
January 27, 2007
知財学会の第1回知財人財育成研究分科会<キックオフ>が昨日開催された。幹事の一人として私も参加したが、非常に楽しい会でした。
今回は、次の2テーマ。
テーマ(1)知財人財育成戦略の概要と今後の課題
ゲストスピーカー
前・内閣府知財戦略本部審議官 (現・特許庁)
嶋野邦彦氏
テーマ(2)今後の分科会の運営について
提案:分科会主査(代表世話人)
妹尾堅一郎・東京大学先端研特任教授
嶋野邦彦氏のお話は、大変楽しく、しかも、本質をついたお話でした。知財教育は do not (コピーするな)で始まりがちであるが、それでは引いてしまう。doから始めよう。物作りを一緒にしながら、そこから知財が生まれることを体験させることで、大きな教育効果がみこまれる、との話。ロボコンに強い学校は知財教育にも強い。などが特に印象に残った。
知財立国のためには、やはり人財第一。どのように人財を育てるかが問題。懇親会では、参加者の皆様と意見交換。東京大学のKさんとのお話で、知財は社会科学と自然科学の融合領域、社会科学として法律と経営・経済が入ってくる。それらが混沌として融合しているので、単に、技術者と法律家とビジネスマンの3者を同じ場に集めれば良いというものではない。一人でそれらを融合させる能力をつける必要がある。そんな話で盛り上がった。
分科会は、月例会を予定しています。人財育成を考えるとき、教育や学習、特に社会人教育の世界の基本を知る必要があるとのことで、2月以降はゲスト講師による基礎セミナーを開催することになっております。
・2月28日(水) 長岡 健先生(産業能率大学)がゲスト講師(テーマは専門家の学習理論)
・3月22日(木) 北村 士朗先生(熊本大学)がゲスト講師(テーマは授業デザイン)
私も、先端研のIPスクールで授業法と授業設計の手法を学んだが、「教え方」を学ぶことは、単に教育ということだけに止まらず、自身の学習にも非常に役に立つものであることを身をもって知った。教えるということは自分自身を表現するということであるが、何をどう表現するかで、相手への伝わり方が全く違ってくる。
皆さんも是非ご参加下さい。